2014年5月12日月曜日

香港二回目以降のあなたに

年間2000万人もの観光客が訪れる香港だけれど、その多くを占める中国人の目的は大抵の場合はショッピングである。会社近くの広東道では、それこそ両手に紙袋を5つも6つもぶら下げている漫画のような光景がリアルで見れる。

歴史ある文化遺産が多いわけでもなく、雄大な自然を楽しめるわけでもない(本当はけっこうあるのだけど、観光客向けではない)香港なので、日本人や韓国人の旅行客も、ショッピングや食事が主な目的になりがちではあるけれど、もし二回目以降の香港滞在であるならば、是非一度訪れて欲しいのが、香港歴史博物館である。
尖沙咀東エリアに地味に佇むこの博物館、常設の"The Hong Kong Story(香港故事)"がなかなか侮れない。
古代から近代までの香港の様子を時系列に展示しており、映像、ジオラマ、実物大模型を使った、ダイナミックな展示特にお薦めは近代の実物大で再現された香港のローカル家庭の屋内や、乾物や薬を売る商店、床屋、洋服屋、映画館、銀行、昔のトラムまで展示してある香港近代のコーナーで、
昔の香港に迷い込んだ感覚が味わえる程、精巧な展示と雰囲気作りに成功している。
1800年代後半から近代まで撮影され保存されている香港の写真が展示されている」、
日本人としては、過去の歴史として、日本占領時代の展示コーナーも見ておくのが良い。
38ヶ月にも渡って日本が香港を占領していたことは、日本人には意外と知られていないように思われるが、この時代だけで一つの展示コーナーができていることからも、香港の歴史に於いては非常に重要な節目となり、且つ現在も人々の記憶に残っている、記録に残していこうと努力している事実なのだ。


「今なら"Images Through Time: Photos of Old Hong Kong(影藏歲月 - 香港舊照片展)"が行われており、

と書こうと思っていたら、3週間ほども前に終わってしまっていた。
ブログネタを下書きで塩漬けにしておくと、新鮮さがなくなるどころか、腐ってしまうのも初めてではないのに、またやってしまった。


ご参考までに、いくつかの写真が見れるリンクを下記に。

http://www.utravel.com.hk/member-blog/asdf001997/ADsRYhEsA3AMIg/
http://www.info.gov.hk/gia/general/201312/17/P201312170390.htm

http://timable.com/zh-hk/event/149589

常設展示だけでも十分見る価値があるので、香港を訪れた際には是非足を運んでいただきたい。





台北不動産悲喜こもごも

少し前の週末、金曜日の午後に半日休暇を取り、週末を台北で過ごすことにした。
昔からの台湾人の友人がマンションを購入、内装が終わったので、
日本に住む共通の友人と一緒に訪ねることが大きな目的だった。

香港の不動産も相当に高い買い物ではあるのだけど、
台北のマンションもここ数年かなりの値上がりをしており、
普通のサラリーマンにはなかなか手に届かない夢になってしまっているらしい。
自分の友人は、数年前に買っていたマンションが二倍近くで売れたので、
それを元手にして、今回やや郊外の新しいマンションを購入することにしたという。
丁度結婚もしたので、旦那さんの資金と合わせて、
今回はかなり高級な物件を購入することができたとのこと。

彼等は言ってみれば勝ち組で、不動産の価格が上がる初期から中期にかけて最初に買った物件を高値で売り抜け、
その後2つ目のマンションの購入にも成功している。
近いうちに近所に地下鉄の駅もできるとのことで、
今回は2倍まではいかないだろうけど、と前置きしながら、
10年後にはまた買値より高い価格で売却することができれば、と計画を明かしてくれた。

台北のマンションがどれくらい高いかというと、
知人が購入した台北のニュータウン新荘地区の新築マンションで、
坪単価45万-50万台湾ドル(150万円-170万円)程度。
台北の繁華街まで、車で早ければ高速を使って15分程度の立地なので、
その地域でそれくらいなら悪くはないのではないかと一瞬思うのだけれど、
台湾の所得水準は、日本と比べると半分ぐらいの水準らしいので、
それを織り込むと、一般のサラリーマンにはなかなか手が出なさそうだ。

翌日、別の台湾人の友人とのランチに行くと、
そこでも話題は不動産となり、
結婚を控えて、マンションの購入を考えているけど、
なかなか決断がつかない、と漏らしていた。
彼の場合は、最近まで大学院で勉強していたし、
彼女は今も博士課程で研究中のため、
先立つ資金の心配があるけれど、待っていても高くなるだけという推測の中で、
ジレンマに駆られている様子だった。

数日たったある日、香港に戻って何気にFacebookを見ていると、
件の結婚を控えた台湾人カップルが購入したマンションの写真をアップロードしていた。
ランチを共にした後、家具を見に行くと言っていたので、
その時にはもう心に決めた物件があったに違いない。
これからはローンに追いかけられる、と悲壮なコメントも残していたけれど、
幸せそうな様子が垣間見れるような気がした。
また内装が終わった頃に遊びにでも行きたいと思う。




香港のように派手ではなく、日本人好みの落ち着いた雰囲気のマンションが多いように思う。



建物内の共有スペースには大型のキッチンも。プライベートパーティなんかが開ける、と知人はわくわくしているようだが。。。。